毎年夏や冬に大活躍するエアコンですが、「普通に使っていただけなのに思ったよりも電気代が高くなってしまった」なんて事はありませんか?
もしかしたらそれは、エアコンのフィルターなどの汚れが原因で、電気代が高くなっている可能性があります。
エアコンの掃除をしないで汚れたままにしておくと、通常よりも多くの電力を消費して電気代も高くなってしまうのです。
そこで今回は、エアコンが汚れているとどれくらい多くの電力を消費してしまうのかの説明と、電気代を節約出来るエアコンの掃除方法や、その他の省エネ節約術についても解説していくので、ぜひ参考にして下さい!
エアコンの電気代を知って節約をしよう
一般家庭において、一番消費電力量が多い家電はエアコンだという事をご存知でしたか?
エアコンを頻繁に使う季節かどうかによっても変わりますが、一番利用頻度の高い夏の時期では、なんとエアコンは一般家庭の電気消費量の内58%も占めているのです。
月々のトータルの電気代は分かっても、エアコンだけにかかっている電気代がいくらくらいなのかはなかなか分かりませんよね。
そこで、電気代節約術を紹介する前に、まずはエアコンだけにかかっている電気代の計算方法と、エアコンが汚れている場合どれくらいの電気代が無駄に発生してしまうのか、その損失額から説明していきます。
毎月のエアコンの電気代は一体いくら?
エアコンにかかる電気代は、以下の方法で計算する事が出来ます。
エアコンの消費電力は、冷房と暖房で異なりますが、計算方法は冷房暖房どちらも共通です。
- 1時間あたりの電気代=消費電力(kW)×1kWhあたりの電気料金
- 1ヶ月あたりの電気代=1時間あたりの電気代×使用時間×1ヶ月間の使用日数
計算方法は、まず消費電力を「kW(キロワット)」に変換します。
「1000W=1kW」なので、もしも600Wと記載されていた場合は、0.6kWとなります。
そこに全国家庭電気製品公正取引協議会が定める、1kWhあたり27円で計算した場合、1時間分の料金は「0.6kW×27円/kWh=16.2円」となります。
上記の計算式を利用して、下記の表では一人暮らしの場合や、家族で暮らしている場合などに合わせて、分かりやすく6畳用、14畳用、20畳用のエアコンでかかる電気代の一例をまとめてみました。
1ヵ月間毎日10時間冷房を利用した料金 | 1時間あたり | 1ヵ月あたり |
6畳用エアコン(425Wのエアコンの場合) | 約11.3円 | 約3,503円 |
14畳用エアコン(960Wのエアコンの場合) | 約25.9円 | 約8,029円 |
20畳用エアコン(1,780Wのエアコンの場合) | 約48.0円 | 約14,880円 |
※平均的な電気代単価である1kWhあたり27円で計算
ワンルーム6畳一人暮らしのとき
まずはワンルームの一人暮らしを想定した場合です。
例えば「昼間は仕事や学校に出かけていて、家にいる夜だけエアコンをつける」というライフスタイルです。
もしも6畳用で1日平均10時間エアコンを利用しているとすると、エアコン代は1か月あたり「約3,503円」となります。
夫婦14畳二人暮らしのとき
次に夫婦二人暮らしを想定した場合です。
例えば「夫婦2人とも昼間は仕事や学校に出かけていて、家にいる夜だけエアコンをつける」というライフスタイルです。
もしも14畳用で1日平均10時間エアコンを利用しているとすると、エアコン代は1か月あたり「約8,029円」となります。
家族20畳4人暮らしのとき
最後に家族4人で生活していることを想定した場合です。
例えば「お昼は家族4人が家にいなくて、夕方に子供たちが帰宅したらエアコンをつける」というライフスタイルです。
もしも20畳用で1日平均10時間エアコンを利用しているとすると、エアコン代は1か月あたり「約14,880円」となります。
エアコン電気代の損失額を計算してみよう
ただでさえ多くの電力を消費しているエアコンですが、汚れが原因でエアコンの風力が30%ダウンしてしまった場合、15%も余分に電力を消費してしまうことになります。
下記の表は、エアコンの汚れが原因で、風力が30%ダウンしている状態でかかる電気代の損失額です。
1ヵ月間毎日10時間冷房を利用した料金 | 1時間あたり(15%増加) | 1ヵ月あたり(15%増加) |
6畳用エアコン(425Wのエアコンの場合) | 約12.9円 | 約4,028円(+525円) |
14畳用エアコン(960Wのエアコンの場合) | 約29.7円 | 約9,233円(+1,204円) |
20畳用エアコン(1,780Wのエアコンの場合) | 約55.2円 | 約17,112円(+2,232円) |
※平均的な電気代単価である1kWhあたり27円で計算
エアコン掃除を怠ると、上記のとおり無駄な電気代が発生してしまうのです。
月間でいうと微々たるものかもしれませんが、ご家族の人数によってエアコンを稼働させる時間が違ったり、お住まいの地域によっては春頃から冷房を使う場合もあるでしょうから、年間で考えると大きな損失額になってしまいます。
エアコン代節約の基本は、「損失額を最小限にすること」なので、次の項目では電気代が安くなる節約術を紹介していきます!
電気代はエアコン掃除をするのが最大の節約術
エアコンの電気代を節約するためには、エアコンをキレイに掃除してあげる事が一番おすすめです!
エアコンの掃除をしないまま、フィルターやエアコン内部の熱交換器やファンに汚れやほこりが蓄積していると、エアコンがうまく動作せず風量がダウンしてしまうのです。
風量がダウンすると余計な電力を消費するだけではなく、エアコン本体に負荷がかかり故障の原因に繋がってしまう事もあるので、電気代節約とエアコンを長持ちさせる為にもこまめな掃除を心掛けておくといいでしょう!
それではエアコン掃除をするにあたり、「ここは最低限キレイにしておきたい箇所」を紹介します。
2週間に1度のフィルター掃除で消費電力削減
エアコン掃除を自分でする場合、特に入念に行うべき場所がフィルターの掃除です。
エアコンはフィルター部分で風を吸い込むため、フィルターが汚れていると吐き出す空気量も減ってしまい、それにより余計な電力がかかってしまいます。
下記画像はフィルターの掃除前と掃除後を比較した写真ですが、ずっと掃除をしないまま放置しているとこれだけの量のほこりが溜まってしまうのです。
環境省によると2週間に一度フィルター掃除をすることで、冷房時は約4%、暖房時は約6%の消費電力の削減になるとされています。
また、フィルターを掃除する事で得られるメリットは節電だけではなく、部屋の空気を清潔に保つ事が出来るので健康被害を予防する事にも繋がります!
まさに一石二鳥なので、電気代節約の為にも健康の為にも、まずはフィルターのお掃除から始めてみましょう!
フィルターの掃除方法は非常に簡単で、「エアコンのフィルター掃除を自分でやる方法を詳しく解説」で詳しく手順を紹介しているので、フィルターを掃除する際はぜひこちらの記事を参考にしてみて下さい!
熱交換器は2年に1回くらいの頻度で
熱交換器というのは、エアコン内部のことです。
熱交換器は湿度が高くなりやすく、ほこりやカビが詰まりやすい部分で、汚れが溜まると全体の空気量が遮断されてしまいます。
その為、ずっと掃除をしていない状態だとしたら、電気代節約の為にも掃除をした方がいいですが、エアコンの内部を素人が掃除をすると、故障の原因に繋がってしまう場合もあります。
市販のエアコン洗浄スプレーで自分で掃除をする事も可能ですが、出来れば2年に1回くらいの頻度でエアコンクリーニング業者に依頼して、プロに掃除を任せた方が確実であり安心です。
こちらはカジメモ編集部が実際にエアコンクリーニング業者に依頼して、自宅のエアコンを掃除して貰った時の写真ですが、熱交換器も見違えるほど綺麗になりました!
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室外機を綺麗にして周りに物を置かない
室外機は室内の空気を排出したり、屋外の空気を取り入れるために大切なものです。
その室外機の周りに物を置いていたり、ゴミやホコリが詰まっていると、室外機から排出された熱が上手く放出されず、再び室外機へ熱風が吸い込まれて消費電力が大きくなってしまいます。
その為、室外機の周りには物を置かないようにして、想定以上に汚れていた場合は「エアコンクリーニングで室外機掃除も必要?どんな時掃除すべきなのか」を参考にして手入れを行いましょう。
室外機の外部や吹き出し口の汚れは雑巾や使用済みの歯ブラシなどで自分で掃除を行えますが、室外機の内部の汚れはエアコンクリーニング業者に依頼するのがおすすめです。
また、室外機に日よけをつけて直射日光が当たらないようにすることで省エネ効果が期待できます!
エアコン掃除以外の電気代の節約方法
エアコン掃除以外でも、少し工夫をする事で節電効果に繋がる事があるので、ここではエアコン掃除以外の節約方法を紹介していきます。
適切な設定温度にする
エアコンを適切な温度で使用する事で電気代の節約に繋がります。
夏の冷房時の室温は28度を目安に、冬の暖房時の室温は20度を目安にする事で節電効果が期待できます。
夏の冷房時の温度設定を1度高くすると約13%の消費電力の削減になり、冬の暖房時の温度設定を1度低くすると約10%の消費電力の削減になります。
ドライより冷房の方が電気代は安い
冷房は室内の空気の温度を下げるのに対し、ドライは室内の空気の湿度を下げるための機能という違いがあります。
節電という観点からすると、各機能の特徴を理解して、季節や気温によって使い分けることで最終的には節電へと繋がります。
ドライはあくまで湿度を下げる機能なので、暑さが厳しいときは冷房の方が安上がりです。
必ずしも冷房よりドライの方が電気代がかからないというわけではありませんが、冷房の方が電気代が安い傾向にある事は知っておきましょう。
風量設定は自動運転にする
エアコンを付けた時は、自動運転に設定しておくことが節電に繋がります。
なぜかと言うと、エアコンを付けた時に最初から弱風や微風で運転してしまうと、設定温度になるまで時間がかかり、その分電力も多く消費してしまうからです。
自動運転に設定しておけば、設定温度になるまでは強風で、それ以降は微風などに自動で切り替えて、最も効率的な運転をしてくれます。
風量を上手く活用したり、サーキュレーターや扇風機を上手く使う
エアコンの風をコントロールすることで、エアコンの設定温度を変えずに快適な空間を作ることができます。
実はエアコンの消費電力の大部分は、温度を下げるために使われていますが、それに比べて風量を強くするのは少ない電力で済みます。
暑いと思った時は、エアコンの風向きを自分に向けるか風量を強くしましょう。
扇風機やサーキュレーターを使うのも効果があります。
暖房の場合は、冬は暖房をつけていても足元が寒くなりがちですが、その理由は暖かい空気が天井にたまってしまい、床まで届いてないからです。
そんな時は風の力を利用してエアコンの風向きを下にしたり、扇風機やサーキュレーターを上向きに回したりして、暖まった空気を部屋全体に届けるようにしてみましょう。
エアコンの暖かさを感じれば、設定温度を上げずに過ごすことができる事でしょう。
最新のエアコンの電気代は安い
エアコンの省エネ性能は年を追うごとによくなっており、消費電力も年々低くなっています。
エアコンの買い替えは10年が目安と言われていて、自宅のエアコンを10年以上使っているならば買い替えを検討しても良いかもしれません。
10年以上経ったエアコンは保証期間が過ぎてる場合も多く、エアコンクリーニングの際に万が一の事があっても保証してもらえない場合が多いです。
エアコンを最新機種にすれば、エアコンの節電効果を感じる事ができるはずです。
こまめに電源をオンオフにしない
これはよく間違えやすい節電方法で、誤解している人もたくさんいると思います。
エアコンは室内を設定温度にするまでの間が一番電力を消費するのです。
その為、エアコンの温度が設定温度になったからといって電源をオフにすると、次にエアコンをつける時に再度エアコンが設定温度まで室温を調整しないといけなくなり、余計に電気代がかかってしまいます。
長時間外出する時はエアコンの電源は消した方がいいですが、近所への買い物や子供の送り迎えなど、30分程度の外出なら電源はオンにしたままの方が電気代を安く抑えられます。
なお、コンセントプラグが刺さったままだと待機電力が発生するので、長時間外出する場合は抜いておいた方がさらに節電に効果的です。
エアコン掃除をプロの業者に頼んで電気代節約
フィルターなどの掃除は自分で簡単に行う事が出来ますが、エアコン内部の掃除は自分で掃除をすると、故障の原因にも繋がってしまうので、プロのエアコンクリーニング業者に依頼するのが一番安心で確実です。
カジメモ編集部では、エアコンクリーニング業者最大手のおそうじ本舗に、直接エアコンクリーニングを依頼しました。
この時にスタッフさんから色々なお話を聞かせて頂きましたが、電気代に関する質問をした時のお話は以下のとおりでした。
直接プロの方から話を聞いた事で、やはりエアコンクリーニングを行うと電気代が安くなるという事を改めて実感しました。
この時にエアコンクリーニングを実際に体験した記事は「おそうじ本舗のエアコンクリーニング体験談!私が感じた感想レビュー」で紹介しているので、ぜひチェックしてみて下さい!
それではエアコン掃除は自分ではなく、なぜプロに依頼した方がいいか説明していきますね。
自分で掃除をするより電気代が安くなる
業者に依頼する事でフィルターだけではなく、エアコンの内部の汚れも綺麗になるので、その分エアコンの稼働も良くなり電気代を安く抑えることが可能です。
その他にもアレルギーや病気の予防など、健康面にとってもプラスになります。
業者に依頼する場合はもちろん掃除費用がかかってきてしまいますが、「エアコンがキレイになって電気代も節約できる」という一石二鳥の恩恵を受けることが出来ます。
エアコンクリーニング業者の料金に関しては「エアコンクリーニングの料金相場は?安い業者はどこ?」で安い業者などを比較しているので、料金相場が知りたい場合はこちらの記事が参考になりますよ!
根本からホコリやカビを取り除いてくれる
エアコン掃除を自分でやろうとすると、どうしても手が行き届かなくて、中途半端になってしまう箇所が出てきてしまいます。
そうなるとエアコンの風に乗ってカビがまき散らかされる事態になりかねません。
下記の写真はエアコン洗浄作業の後にバケツに溜まった汚水ですが、これだけの量の汚れがエアコンの内部に隠れているのです。
業者に依頼すると熱交換器の部分も含めて、内部に隠れた汚れを根本からキレイにしてくれるので安心です。
故障の心配がない
自分で無理にエアコンの内部まで掃除を行おうとすると、エアコンが故障してしまったり、分解したエアコンを元に戻す事が出来なくなってしまう事もあります。
その点、エアコンクリーニング業者に依頼すれば、プロの技でスムーズにエアコンを分解して、内部の隅々まで綺麗に掃除してくれます。
もし万が一作業中のミスでエアコンが故障してしまった場合でも、おそうじ本舗などの大手の業者なら損害賠償保険に加入しているので保証もしてくれるので安心です。
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