ハウスクリーニングと家事代行は、忙しい現代社会において家庭の維持管理を手助けするためのサービスですが、その目的や範囲には違いがあります。
ハウスクリーニングと家事代行は同じようなものと捉えている方も多いかと思いますが、実際には明確な使い分けやそれぞれのメリット・デメリットなどもあります。
そこで、今回の記事では、ハウスクリーニングと家事代行の違いや、それぞれのメリットとデメリットを解説、さらに、ハウスクリーニングと家事代行の使い分けなどについても紹介していきます。
ハウスクリーニングと家事代行のどちらのサービスも、忙しい日常生活をサポートするために便利な選択肢となりますので、是非最後までお読みくださいね。
ハウスクリーニングと家事代行の違い
ハウスクリーニングと家事代行サービスは両者とも「家庭の掃除を代わりに行ってくれるサービス」ですので、どんな違いがあるの?同じなんじゃないかと混同している方も多いと思いますが、その違いや使い分ける方法についてわかりやすく解説します。
ハウスクリーニングと家事代行の違いは大きく5つの違いがあります。
- サービスの内容や目的の違い
- 掃除に使う道具の違い
- 掃除のクオリティの違い
- 料金形態の違い
- 利用頻度の違い
ハウスクリーニングと家事代行ではどんな違いがあるのか、イメージしやすい為に比較を表にしますのでご覧ください。
ハウスクリーニングと家事代行の違い
ハウスクリーニング | 家事代行 |
---|---|
サービス内容・目的の違い | |
掃除限定でプロが行う | 掃除や料理を代行 |
掃除に使用する道具の違い | |
専門の道具を業者が持参 | 家庭にある掃除道具を使用 |
掃除完了のクオリティの違い | |
プロが行うので質が良い | 一般人と大きく変わらない |
料金形態の違い | |
特定箇所のみ時間制限なし | 数箇所を時間内で対応 |
サービスの利用頻度の違い | |
半年~2年毎に利用 | 毎週~毎月利用可能 |
上記5つの違いについて、それぞれ詳しく解説していきます。
サービス内容や目的の違い
ハウスクリーニングのサービス内容や主な目的
ハウスクリーニングは掃除の専門業者が家に来て、普段お掃除している所からエアコン内部、換気扇内部、洗濯機の洗濯槽、浴室乾燥機など、素人が普段の掃除では困難な場所まで専門的な知識を持ったプロが掃除するサービスです。
「ハウス」「クリーニング」と言うだけあって掃除だけに特化したサービスで、見た目を単純に綺麗にするだけではなく、長く清潔に使う為に掃除に関して専門的な知識を持った技術者が専用の洗剤や機械を使い、季節の変わり目に冷房から暖房に切り替える時期にエアコンをピカピカにしたい、1年に1回徹底的に換気扇を大掃除したいなど、日常的な家事では行き届かない掃除が目的で利用される事の多いサービスです。
▼エアコン掃除のメリットとは?▼
家事代行のサービス内容や利用される主な目的
対して家事代行サービスは日常的な部屋の掃除・洗濯・料理など、それぞれの家庭で行う家事全般を他人にやってもらう・代行してもらうサービスです。
依頼内容は掃除だけではなく、料理や洗濯、一般的な家事に関わる事ならすべてスタッフに依頼する事が可能で、夫婦共働きで忙しい家庭や忙しいビジネスマン、独身で家事が苦手な方や産前産後で動けない奥様など、様々な人が面倒な「家事」を他人に「代行」してもらう事が目的のサービスです。
ハウスクリーニング:掃除限定で専門知識を持ったプロが専用機械や洗剤を使用し、エアコン・換気扇・洗濯機・浴室乾燥機など自分で行う事の困難な箇所を徹底的に掃除してもらう事が目的
家事代行:掃除だけではなく、料理や洗濯など日常の家事を他人に代行してもらう事が可能で、自分で行う家事をサポートしてもらう目的
掃除に使う道具の違い
ハウスクリーニングで使われる道具
ハウスクリーニングは一般家庭には使用されないような、強力な洗剤や洗浄液、専門の清掃機械や用具をプロの技術者がサービスを行う家庭に持参して掃除を行います。
また、掃除用具以外にも、例えばエアコン掃除の場合、部屋の中に水や汚れが飛び散らないように防水シートなども持参してきますので、依頼者本人が掃除用具を準備する必要はありません。
市販の洗剤ではなかなか落とせないガンコなカビや汚れもピカピカの新品同様にする事ができます。
家事代行で使われる道具
対して家事代行サービスの掃除では、サービスを提供する家庭にある掃除道具(掃除機やホウキや雑巾や洗剤など)を借りてスタッフが掃除を行います。
家事代行サービスはあくまで日常的な家事を代行するサービスですので、依頼した家庭で普段使用している掃除道具を使い、本人に代わりスタッフが行います。
ハウスクリーニング:掃除に必要な専用機材や特殊な洗剤や洗浄液を業者が持参する。
家事代行:サービスを行う家庭の掃除道具を借り、スタッフが使用する。
掃除のクオリティの違い
ハウスクリーニングの掃除クオリティ
ハウスクリーニングは専用の洗剤や専用の機械をもちいて、専門的なスキルを持ったプロのスタッフが徹底的にクリーニングする為、お掃除のクオリティは家事代行に比べてかなり高いと言えます。
例えばエアコンの場合、家庭ではフィルターのお掃除や洗浄スプレーで済ませる方がほとんどかと思いますが、ハウスクリーニングでは本体を分解して高圧洗浄機で内部まで洗い、仕上げに抗菌処理までしてくれるといった具合です。
その為、普段自分が掃除しているよりもずっと綺麗にして欲しい、どうにも手の付けられない頑固な汚れを落としたいという場合はハウスクリーニングの方が向いています。
家事代行の掃除クオリティ
対して家事代行サービスの掃除は、スタッフも研修や講習を受けているとは言え、掃除のプロと言う訳ではなく、またその家庭にある掃除道具で掃除を行う為、掃除のクオリティは掃除の得意な一般人と大きな差はありません。
ただし、普段の掃除では忙しくてなかなか掃除できない場所や後回しにしていた箇所などの掃除はする事ができます。
ハウスクリーニング:掃除の知識や技術などスキルを持ったプロが行う為、クオリティは一般人と比べてもかなり高い。
家事代行:家事力を高める研修や講習を受けている場合が多いがプロではない為、クオリティは一般人と大差ない。
料金形態の違い
料金と作業時間の違い
ハウスクリーニングの料金形態は基本的に時間の制限がなく、依頼した場所の掃除が終わるまで作業が続きます。
▼エアコン掃除の料金相場は?▼
対して家事代行サービスの料金形態は1時間あたりの料金が決まっており、1回2時間~3時間など利用者側が指定した時間内でサービスが行われます。
料金と掃除箇所の違い
ハウスクリーニングは例えばエアコン・あるいはレンジフードなど掃除を依頼する箇所ごとに料金が発生するのに対し、家事代行は時間内であれば台所やリビング、トイレなどさまざまな箇所を掃除してもらうが可能です。
1回の依頼でかかる料金の違い
1回の依頼にかかる料金に関して、ハウスクリーニングは家事代行に比べると費用が高くなる傾向にあります。
ハウスクリーニング:1回の料金で時間制限はなく、特定の箇所のみの掃除を行い、費用は家事代行より高い傾向にある。複数の箇所を掃除したい場合は別途料金が必要。
家事代行:1回の料金で2時間~3時間など時間が決まっており、費用はハウスクリーニングより安い傾向にある。時間内であれば同料金でさまざまな箇所の掃除が可能。
利用頻度の違い
ハウスクリーニングの利用頻度
ハウスクリーニングで依頼されやすい掃除箇所は、エアコンやレンジフード、換気扇の内部、室外機、洗濯機の内部やトイレの分解掃除など一度クリーニングを行うと数か月は再依頼する必要がないものが多いです。これらは半年~1年おきに徹底的な掃除をすれば十分である為、利用頻度は低いと言えそうです。
ただし、素人には難しい専門知識が必要なクリーニングをやってくれますので頻度は低いものの確かな需要があります。
▼エアコン掃除の頻度とタイミング▼
家事代行の利用頻度
対して家事代行サービスは普段私達が行っている家事全般を依頼できるサービスである為、利用者がどれだけ家事の負担を減らしたいかによっていくらでも利用頻度が高まります。
会社の料金プランによっては必要な時だけ家事を依頼できるスポットプランや週1回、月1回などの定期プランなども充実していますが、家事が好きな方、時間が十分にある方など毎日の家事が苦でない人には必要のないサービスとも言えます。
ハウスクリーニング:一度利用すると数ヶ月間は徹底的な掃除の必要がない為、年に数回など利用頻度は低いが必要とする人は多い。
家事代行:日常の掃除や料理を代行する為、利用頻度は高く、必要な時だけ家事を依頼できるスポットプランや週1回、月1回などの定期プランなども充実している。
ハウスクリーニングと家事代行を比較、メリット・デメリット
ハウスクリーニングのメリット・デメリット
ハウスクリーニングの目的は指定の場所を徹底的に掃除するサービスです。
専用の洗剤などの道具や清掃機械を持参し、専門的な技術を持ったプロが一般人では掃除が難しい箇所を分解し、徹底的にクリーニングをする為、指定した箇所を掃除するレベルは高いです。
時間に特に制限はありませんが、依頼した箇所以外の清掃はできません。また一般人では掃除が難しい箇所の掃除は1年に1回など頻度は高くありません。
素人では難しい専門的な箇所の掃除が可能
専用の道具や機械を導入して掃除できる
年に数回と頻度は低いが徹底的な掃除ができる
依頼した箇所以外の掃除はできない
掃除に専門的知識が必要な箇所は家の中だと意外と少ない
家事代行のメリット・デメリット
家事代行サービスの目的は日常的に必要な料理・掃除などを代わりに代行してくれるサービスです。
掃除に関しては掃除の道具面では、サービスを提供する家にある掃除用具を使い、スタッフの技術面では教育や研修を受けているとは言え、掃除のレベルも一般人と大差はありません。
時間は2~3時間と決まっており、その時間内で掃除可能な様々な箇所の掃除の依頼をする事ができます。また、掃除は日常的に必要で家の大きさによっては掃除する箇所は様々あり、自分では時間がなくてなかなかできない箇所を掃除する事が可能です。
時間内であれば、一箇所だけではなく様々な場所の掃除が可能
掃除だけではなく料理などの依頼も可能
日常的に必要な家事を代行し、時間が作れる
スタッフは教育や研修は受けているが掃除の”プロ”ではない
専門的な知識が必要な箇所の掃除はできない
ハウスクリーニングと家事代行を使い分けて賢く利用しよう
今回の記事では、ハウスクリーニングと家事代行の違いやそれぞれのメリットとデメリットを解説してきましたが、参考になりましたでしょうか。
ハウスクリーニングと家事代行の違いを加味した上で、自分に合った使い分けをし賢く利用していきましょう。
ハウスクリーニングと家事代行の使い分け
ハウスクリーニング | 家事代行 |
---|---|
どんなサービスを受けたい? | |
プロに掃除徹底的にして欲しい | 家事に関する色々な事をして欲しい |
どんな場所を掃除して欲しい? | |
自分では掃除できない箇所 | 一般的な掃除箇所 |
どのレベルで掃除して欲しい? | |
専門的なレベル | 日常的なレベル | 1度の料金でどこを掃除して欲しい? |
決まった場所を徹底的に掃除したい | 時間内で色んな場所を掃除したい | どの位の頻度で掃除が必要? |
年に数回でいい | 頻繁にして欲しい |
年に数回程度、素人では掃除の難しい箇所やご家庭で綺麗にするのが難しい汚れを、専門的な機械や技術で徹底的に掃除したい場合はハウスクリーニング。
料理や掃除など一般的な家事といえる様々な事を頼みたい、日常的に必要な掃除を依頼したい場合は家事代行。
上記のような使い分けする事ができます。
▼エアコン掃除業者の選び方▼
また掃除の依頼だけの場合、その箇所は素人でも掃除できる箇所なのか、また、どの位綺麗にしたいかでもハウスクリーニングに依頼するか、家事代行に依頼するか決める事ができかと思います。
専門的なレベルで掃除がしたい場合はハウスクリーニング
日常的なレベルで掃除がしたい場合は家事代行
また、例えば、長年同じ家に住み続けていて汚れが溜まっている場合はハウスクリーニングなどに依頼し、一度徹底的に掃除してから、日常な掃除のメンテナンスを行う為に家事代行で様々な箇所を掃除するなどの使い方もできますね。
家の掃除を業者に依頼したいと悩んだ時に、このお願いはハウスクリーニング?それとも家事代行?と悩んだ時の解決になればと幸いです。