エアコンは今や無くてはならない家電ですが、一方で体調を崩す原因にもなりえます。
特に赤ちゃんが生まれたら、エアコンを使っても大丈夫なのか、悪影響はないのか気になる方も多いのではないでしょうか。
適した設定温度や、つけっぱなしでもいいのか、風邪を引いてしまわないかなど疑問は山積みです。
今回はエアコンが赤ちゃんに及ぼす影響や注意点などをご紹介していきます。
エアコンが赤ちゃんに及ぼす悪影響



(ママ)
赤ちゃんが快適に感じる温度は大人と違う
赤ちゃんは大人よりも体温が高めだっていう話を聞いた事がありませんか?
体温が異なるという事は、快適に感じる温度も違うという事です。
その為お父さんやお母さんが普通にエアコンを使っているつもりでも、赤ちゃんは体調を崩してしまう場合があります。
赤ちゃんは自分で寒い、暑いと意思表示することはできませんので、大人が気を配って気付いてあげる必要があるのです。
エアコン内部のカビやほこり(ハウスダスト)が赤ちゃんに与える影響
エアコンを使っていると、どうしても内部にカビが生えたりハウスダスト(細かいほこりやダニの糞・死骸など)が溜まっていってしまいます。
そして、溜まったハウスダストやカビの胞子を運転する際部屋にばらばいてしまうようになるのです。
赤ちゃんは大人と比べて抵抗力が低いので、大人は気にならない程度のハウスダストやカビの胞子でも敏感に体に影響を及ぼしやすいです。
これらを長く吸い込んだり肌に触れ続けることで、アレルギーや喘息といった病気の原因となってしまう恐れがあるのです。
赤ちゃんが育つまでエアコンは使わない方がいい?


(ママ)
ここまで読んで、それなら赤ちゃんが育ってくるまではエアコンなんて使わない方がいいんじゃないの?と思うかもしれません。
しかし、エアコンが赤ちゃんに与える影響はデメリットばかりではないのです。
エアコンは赤ちゃんの快適な空間作りに便利でもある
赤ちゃんは温度の変化にも敏感です。
大人にとってはなんでもない温度変化で体調を崩してしまう事も珍しくはありません。
その為、部屋の温度を一定に保ちやすいエアコンは、赤ちゃんの健康を守るのに非常に役立つ家電なんです。
近年、夏は猛暑日も増え、赤ちゃんの熱中症リスクは昔と比べて高まっているように感じます。
雑に使っていると確かに悪影響の恐れもありますが、注意すべきポイントを押さえておけばむしろエアコンは積極的に利用すべきです。
赤ちゃんに影響を及ぼさない為の注意点


(ママ)
エアコンの温度設定に気を配る
まず気を付けたいのはエアコンの設定温度ですが、常にこの温度なら間違いないというのはありません。
夏に外気温との差が激しいと外出時に体調を崩しやすくなってしまいますし、赤ちゃん自身の個人差もありますので、季節別の適した温度とその他注意点をご紹介します。
夏の設定温度
夏に赤ちゃんが快適に過ごせる室温は、およそ26度から28度だと言われています。
これを目安に、エアコンの設定温度は外気温から-5度以内に抑えるようにしましょう。
ただし、真夏になると外気温が33度を大きく超えてしまうような猛暑日も珍しくはありません。
そういった日には設定温度を外気温に合わせるよりも、外出する時間を涼しくなってからにするなどして調整するのがおすすめです。
冬の設定温度
冬に赤ちゃんが快適に過ごせる室温は、およそ20度から25度だとされています。
大人にとっては少し寒く感じてしまうかもしれませんが、そこは体温調整が上手くできない赤ちゃんに合わせましょう。
暖め過ぎると汗をかきすぎてしまい、冬は服を多く着せがちなのもあり、あせもになりやすくなってしまいますので気を付けて下さいね。
夏も冬も、単に設定温度を紹介した温度に合わせるのではなく、実際の室温や赤ちゃんの様子を見ながら微調整するのがベストです。
室温計を用意する
エアコンの設定温度と赤ちゃんがいる場所の室温は必ずしも同じではありません。
暖かい空気は上に、冷たい空気は下に集まりやすいので、赤ちゃんが普段過ごしている場所の温度は設定温度より低くなることも多いです。
その為、赤ちゃんの部屋には室温計を用意し、実際の室温を見ながらエアコンの設定温度を微調整しましょう。
勿論室温計の設置場所も、なるべく普段赤ちゃんが過ごしている場所や高さに合わせて下さい。
赤ちゃんが寒がっているか、暑がっているのかを判断するポイント
赤ちゃんは寒さや暑さを感じていても、言葉で伝えることができませんので、私たち大人が気を配って気付いてあげることが大切です。
チェックするポイントは、赤ちゃんの身体を触ってみることです。
赤ちゃんは手足が冷えやすいですが、手足が冷えていてもお腹や背中を触ると汗をかいていることもあります。
そんな時は暑がっている可能性が高いので、汗を拭いてエアコンの設定温度は少し下げてあげましょう。
逆にお腹や背中も冷えていたら寒いという事ですので、暖かい服を着せたりエアコンの設定温度を少し上げるなどして様子を見てみましょう。
部屋の湿度を一定に保つ
赤ちゃんの健康には、温度だけでなく湿度も重要な要素です。
湿度が適切でないと単に不快なだけでなく、夏に湿度が高すぎるとカビやダニが増えてアレルギーのリスクが高まります。
また、冬場に湿度が低すぎるとインフルエンザなどウイルスの働きが活発になってしまいます。
抵抗力の低い赤ちゃんは大人よりもこれらの影響を受けやすいので、湿度にも気を配ってあげましょう。
適切な湿度は50%から60%とされていますので、湿度計も設置しておき、湿度設定が出来るエアコンならこの湿度で設定する、夏場なら除湿、冬場なら加湿、空気の入れ替えなどで湿度調整するのがおすすめです。
赤ちゃんに直接エアコンの風を当てない
赤ちゃんにはエアコンの風が直接当たり続けないよう注意してあげて下さい。
冷房なら身体の冷えすぎ、暖房だと粘膜の乾燥などで体調を崩しやすくなってしまいます。
私たちは不快に感じればその場を離れるなりすればいいですが、ベビーベッドで寝ている時にエアコンで身体が冷えてしまっても、赤ちゃんはそこから移動することができません。
同じように、赤ちゃんには直射日光もなるべく当たり続けることがないよう、ベッドの配置やカーテンの利用など気を付けてあげて下さいね。
エアコンはつけっぱなしでもいい?
エアコンのつけっぱなし自体は基本的に問題ありません。
ただ、夜に冷房で冷やしすぎてしまっていたり、逆に暖房で乾燥し過ぎていても、寝ていて赤ちゃんの異変に気付かない可能性があるのは問題です。
適正温度を目安に冷やしすぎや暖め過ぎに気を付けて、夏の夜は除湿を使ったり、冬の夜は加湿器や濡れタオルを干すなどで乾燥対策をするようにしましょう。
エアコン内のカビやほこり対策
ここまでのように赤ちゃんの為にエアコンをフル活用するには、エアコンのカビ・ほこり対策が欠かせません。
いくら温度調整が大事だからといって、大事な赤ちゃんにカビの胞子は吸わせたくありませんよね。
しっかり対策をして、赤ちゃんに悪影響が無いよう気を付けましょう。
エアコンのカビ予防
まず、冷房を切る時は毎回30分ほど送風運転をしてエアコン内部をある程度乾かすよう習慣づけましょう。
冷房をあまり使わない時期も時々送風を使い、使い納めには半日ほどの送風運転でエアコン内を完全に乾かしておくことで、冬の暖房時にカビが増えているという事態を予防できます。
久しぶりにエアコンを使う際は、窓を大きく開けておいてしばらく空気を入れ替えながら運転しましょう。
こうすることで万が一動かしていなかった間にカビが増えていても、胞子を吸い込む量を大きく減らすことができます。
溜まったカビやほこりにはエアコン掃除
普段エアコンをあまりお掃除していなかった人は、子育てをきっかけに定期的なお掃除をおすすめします。
エアコン内部のお掃除はプロにお願いしないと難しいですが、フィルターの掃除は家庭でも簡単に行う事が可能です。
フィルターの掃除は毎日エアコンを使う時期で月に2回(2週間に1回)が目安と言われています。

また、しばらくエアコン内部の掃除をしていない方は、赤ちゃんを自宅に迎える前にエアコン掃除を業者に依頼しておくことを特におすすめします。
業者によるエアコンの内部洗浄はフィルターをきちんとお掃除している場合で2年に1回が目安とされていますので、料金は1万円前後かかりますがさほど頻繁に頼む必要はありません。

赤ちゃんにやさしいエアコンクリーニング
エアコンクリーニングの業者によっては、環境や赤ちゃんに優しい洗剤を使っていることを公言している会社もあります。
普段ならあまり気にしない所ですし基本的には普通の洗剤でも問題はないと思うのですが、中には綺麗な仕上がりを重視する為に人体への影響が強い洗剤を使う業者もあるようです。
エアコンクリーニングを検討していて赤ちゃんに悪影響を与える可能性をより少なくしたいという方は、こういった優しい洗剤を使っている業者を選ぶのが安心ですね。

エアコンの赤ちゃんへの影響まとめ
エアコンは場合によって赤ちゃんに悪影響を与えてしまいますが、上手に使えば赤ちゃんの健康を守るのに非常に便利です。
部屋の温度や湿度の調節、カビやほこりといったエアコンの汚れなどに気を付けて、なるべく悪影響を与えないよう気を配ってあげましょう。
エアコンをしばらく掃除していなかった人は、赤ちゃんを家に迎える前に是非エアコンクリーニングをしておくのがおすすめです。
赤ちゃんは大半の時間を部屋の中で過ごすことになりますので、エアコンを使って上手に快適な空間作りをしてあげたいですね。
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