ジメジメとした湿気が不快な梅雨の季節。
そんな時の強い味方がエアコンの除湿(ドライ)機能です。
しかし、エアコンの除湿を使うと冷えすぎることもありますよね。中には冷房より寒いと感じる方もいるようです。
冷房ではなく除湿を使っているのにどうしてこのようなことが起こるのでしょうか。
今回はエアコンの除湿(ドライ)機能で寒くなってしまう原因や、なるべく部屋を冷やさず快適に除湿する方法などをご紹介します。
除湿を使うと寒くなる原因


(ママ)
まず、どうしてエアコンの除湿(ドライ)機能を使うと寒くなってしまうのでしょうか。
実はエアコンの除湿機能、冷房と同じ仕組みで動いているんです。
エアコンの除湿機能は弱めの冷房
一般的なエアコンの除湿(ドライ)機能は、弱冷房除湿といいます。
実は元々エアコンの冷房にも除湿効果があるのですが、肌寒い梅雨の季節などはあまり冷房を使いたくありませんよね。
そんな時、なるべく部屋の温度を下げずに湿度を下げる事を優先させる為に除湿機能があるんです。
しかし、結局は弱めの冷房ですので、冷房ほどではなくても徐々に部屋の空気を冷やしてしまいます。
寒さに弱い人にとっては除湿でも十分寒くなってしまうんですね。
しかし中には、なぜか冷房よりも冷えてしまうという声もありますがこれはどうしてなのでしょうか。
室内の温度差も関係
暖かい空気は上に集まりやすく、冷たい空気は下に集まりやすいというのを聞いた事がありませんか?
部屋の中でもそれは同じで、高い場所と低い場所で温度の差が生まれやすいんです。
そして、エアコンは基本的に部屋の高い場所に設置されていますよね。
その為普段生活している空間が設定温度に達しても、エアコンの温度センサーではまだ設定温度に達しておらず、結果として冷やし過ぎてしまうということがあります。
除湿機能は基本的に風力が弱いため部屋の中で空気が混ざりづらく、この現象が起きやすくなってしまいます。
除湿なのに妙に寒い、冷房より寒くなるといった現象にはこういった原因もあるんですね。
▼冷房と除湿についてはこちら▼

快適に除湿する方法

除湿の風が臭いならエアコンクリーニング
除湿機能を使う時は梅雨時期や湿気が高いと感じた時だと思いますが、除湿をつけると臭いと感じる事はありませんか?
除湿をつけた時に風が臭い原因はエアコン内部のカビです。
このカビは、冷房や除湿を使った時にエアコン内部で生じる結露が原因で、この結露にエアコンで吸い込んだホコリや汚れが付着し溜まっていき、カビが繁殖しています。
※また、すでに除湿やドライをつけた時に嫌な臭いがする場合・2年以上プロによるエアコンクリーニングをしていない場合はすでにエアコン内部にカビが発生している可能性が高いです。
エアコン内部のカビは厄介な事に、部屋の中にカビや細菌をまき散らしており、嫌な臭いだけではなく、アレルギー症状を引き起こしてしまいます。
貴方だけではなく大切な家族を守る為にもプロによるエアコンクリーニングがおすすめです。
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また、どんなエアコンでも2年に1回はプロによるエアコンクリーニングが必要で、本格的な夏(8月)はとても業者が混み合うので梅雨の時期など本格的な冷房シーズンの前にプロに依頼するのが最もおすすめな時期です。

部屋を冷やさない除湿機能、再熱除湿
まずは一度、自宅のエアコンの除湿機能を確認してみましょう。
もしも除湿機能が2種類以上あって片方しか使っていなかった場合、もうひとつは部屋を冷やさない除湿機能かもしれません。
除湿機能が1つだけだった場合の除湿方法はこちらから
エアコンの除湿機能は弱冷房除湿が一般的ですが、弱冷房除湿ではどうしても徐々に部屋の温度も下がってしまいます。
そこで肌寒い時にもより快適に除湿できるよう、部屋の温度を下げずに除湿する機能が付いたエアコンもあります。
この除湿機能を再熱除湿といいます。
再熱除湿の付いたエアコンは高額ですし数が少ないですが、もしこの機能が付いているのに気付かず弱冷房除湿を使っていた人は切り替えてみましょう。
また、もしエアコンの買い替えを検討していたら再熱除湿付きを候補に入れてみてもいいかもしれません。
再熱除湿は電気代に注意!
再熱除湿は弱冷房除湿と違って部屋の温度を下げずに除湿してくれますので、肌寒いのに湿度が高い日でも快適に除湿できます。
しかし、その仕組みは「除湿して冷えた空気を再度暖める」というものです。
除湿に加えて暖めるという工程が入りますので、当然その分消費電力が増えてしまいます。
その為、むやみやたらと使っていると予想以上に電気代が上がってしまうことになりますのでご注意ください。

特に冷房より電気代が安いというイメージから夏に除湿機能を使う方もいますが、再熱除湿の場合は部屋が冷えない上に電気代も増えてしまいますので気を付けましょう。

(ママ)
再熱除湿を使わない場合
自宅のエアコンに再熱除湿機能が付いていれば楽ですが、付いていないエアコンの方が多いのが現状です。
また、電気代節約の為になるべく再熱除湿機能は使わずに除湿したいという方もいるでしょう。
続いては、再熱除湿機能以外でなるべく部屋の温度を下げない除湿方法をご紹介します。
除湿の設定温度を上げる
もし普段除湿時の温度設定をいじった事がない方で、除湿時の設定温度が気温を大きく下回っている場合、ひとまず除湿時の設定温度を上げてみましょう。
気を付けたいのは、温度設定が低い方が除湿効果自体は高い点と、設定温度を上げ過ぎると除湿機能が働かないという所です。
気温よりも少し低めの設定温度から、徐々に下げていって微調整してみましょう。
サーキュレーターを併用する
先にご紹介したように、室内の温度差が原因で部屋が冷えすぎてしまうこともあります。
これを防ぐには、空気を撹拌して部屋の温度を均一にするのが一番です。
サーキュレーターや扇風機を使って部屋の空気を循環させましょう。
重要なのは風を送る向きですが、上に向けて部屋の下の冷えた空気を上に押し上げるイメージがおすすめです。
部屋の温度が均一になるとエアコンの稼働効率が上がりますので、除湿を特に寒く感じない時でも、冷房時や暖房時にも是非試して欲しいです。
温度高めの冷房にしてみる
除湿機能を使うよりも、設定温度を高めにした冷房の方が室温が下がりにくい場合があります。
除湿だとどうしても冷えすぎてしまう場合、一応こちらも試してみるといいかもしれません。
これも気温より高い温度設定にすると機能しませんのでその点は気を付けましょう。
エアコンではなく除湿機を利用する
色々と試してみた結果それでも寒いという場合、エアコンの除湿をやめて除湿機を利用するのも手です。
除湿機を新しく購入するなら、まず注意したいのは部屋干し専用のものがあるということです。
エアコンの除湿の代わりとして使うなら、部屋全体の除湿ができるものを選びましょう。
また、種類によって音がうるさかったり室温が上昇しやすいものもありますので、そういった点も確認して選ぶのがおすすめです。
肌寒い時期の除湿の冷えに悩んでいる方にとっては、室温が上がるのはむしろメリットかもしれませんね。
除湿機の大まかな種類をまとめておきますので、購入を検討される方は是非参考にして下さい。
除湿機の種類
コンプレッサー式
エアコンのように、空気の熱を奪って結露を発生させ、水分を取りだします。
除湿された空気は冷えますが、エアコンと違い室外機がないので奪われた熱は本体から直接排熱され、結果として室温はやや上昇します。
寒い時期には使えない点(気温15℃以上での利用が目安)や、運転時の音が大きいのが注意点です。デジカント式
コンプレッサー式とは異なり、空気を除湿剤に通して水分を取りだします。
除湿剤に吸い取られた水分は、ヒーターで暖められた後室温で冷やされる過程でタンクに溜まります。
コンプレッサー式よりも静かで寒い時期でも使えますが、ヒーターが使われるため室温が上がりやすく、電気代も高くなります。ハイブリッド式
コンプレッサー式とデジカント式両方の機能を持った除湿機です。
暑い時期はコンプレッサー式、寒い時期はデジカント式と使い分けできますが、本体価格が高額となります。
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エアコンの除湿が寒い原因と快適な除湿方法まとめ
- 除湿で寒くなってしまうのは冷房と同じ仕組みだから
- 再熱除湿機能付きのエアコンなら部屋の温度を下げず除湿可能
- 弱冷房除湿の場合、設定温度の調整・サーキュレーターの併用・温度高めの冷房などを試してみよう
- どうしても寒くなるなら除湿機を使うのも手
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