エアコンは私たちの生活に欠かせない家電の一つですが、その寿命や買い替えのタイミングについては、意外と知られていないことも多いですね。
この記事では、エアコンの平均寿命や、買い替えのサイン、さらには寿命を延ばすための具体的な方法について詳しく解説していきます。定期的なメンテナンスから意外な裏ワザまで、あなたのエアコンをより長く、経済的に使い続けるためのヒントをご紹介します。
さぁ、一緒にエアコンの寿命を最大限に延ばして、快適な室内環境を保ちましょう!
エアコンの寿命は何年くらい?
夏の猛暑や冬場の冷え込みなど、近年続いている異常気象が原因で、ひと昔前よりも一般家庭でエアコンを使う頻度は増加傾向にあります。
子供や高齢者、ペットがいる家庭では、日々の健康管理にもエアコンなどの空調設備は欠かせないものになっていますよね。
そんな便利なエアコンだけに、故障や不調は気になるところです。実際に、エアコンの寿命はどのくらいなのでしょうか。
メーカーの標準使用期間は10年間
エアコンの標準使用期間を10年と定めているメーカーがほとんどです。
設計上の標準使用期間ですので、無償保証期間とは異なりますので注意が必要です。
例えば、ダイキン(DAIKIN)エアコンの保証期間は、本体が1年間で冷媒系統のパーツなどは5年間となっています。
設計上の標準使用期間は、運転時間や設定温度などを標準的に使用した際の経年劣化に対して、支障が生じることなく安全に使用することができる目安の期間です。
実際の平均使用年数
令和3年(2021年)3月に実施された内閣府の消費動向調査では、2人以上の世帯のルームエアコンの平均使用年数は13.2年となっています。
また、買い替えた世帯の65.3%が故障が原因であり、買い替え理由の大半を占めています。
- 故障が原因 :65.3%
- 上位品目への移行:13.1%
- 住居の変更 : 5.8%
- その他 :15.8%
エアコン寿命が近い!前兆の買い替えサインとは
エアコンの寿命が近づいてくると、さまざまな不調やトラブルなどの前兆が起こります。
エアコンを購入してから10年以上が経過している場合は、買い替えも検討したほうがよいでしょう。
しかし、購入から10年未満で不調が起こる場合は、寿命ではなく修理やメンテナンスで直せるケースが多いです。
エアコンがどのような状態なのかを見極めて、買い替えするべきか、修理やクリーニングで直る不調なのかを、判断することになります。
寿命なのか不調なのか、サインが出ていたらどうするべきなのか、素人では判断が難しいですよね。
そこで、数多くのプロの業者にインタビューや質問をしてきたカジメモが、プロの意見を交えて対処方法をご紹介します。
エアコンの不調時にどうするべきなのかを確認していきましょう。
早速ですが、寿命のサインと不調のサインはどのような違いがあるのでしょうか?
・寿命のサイン⇒買い替えを検討する
・不調のサイン⇒メンテナンスで治る可能性が高い
ということになります。
エアコンを長年使用していると、さまざまな症状(サイン)が出てきますので、そこから寿命かどうかを判断することができます。
寿命の場合は、買い替えを検討しましょう。
- 本体や室外機から異音がする
- 暖房や冷房の効きが悪い
- エアコンから異臭がする
- リモコン及び本体での操作ができない
それぞれの前兆サインの詳細を、プロの意見と共に確認していきましょう。
本体や室外機から異音がする
エアコンの使用時に本体や室外機から異音がする場合は、本体の送風ファンが故障しているか、室外機の冷媒ガスを圧縮するコンプレッサーが故障している可能性があります。
掃除や微調整をしても音が止まらない場合は、寿命が近いサインであると考えましょう。
エアコンの異音に関しては「エアコンから異音が!修理は必要?原因と対処法!」の記事に詳細が記載されていますので併せてご確認ください。
暖房や冷房の効きが悪い
エアコンを長年使用し続けると、冷房や暖房の効きが悪くなってくる場合があります。
購入当初はすぐに涼しく(暖かく)なった部屋も、エアコンが古くなると設定温度に到達するまでに時間がかかり、結果的に電気代が高くなってしまうことも…。
定期的にメンテナンスをしているのに、冷房や暖房の効きが悪いのは経年劣化による寿命と考えられます。
エアコンから異臭がする
購入から年月がある程度経過したエアコンは、本体から出てくる風から異臭がしてしまうことがあります。
異臭の原因は、エアコンが吸い込んだ生活臭や、ホコリや汚れなどが内部で生じる結露と結合しカビが発生していることがあげられます。
掃除やクリーニングでも異臭が取れない場合は、寿命が近いサインの可能性があります。
エアコン内部にカビが発生する原因や、カビの掃除方法・予防法・対策に関しましては「エアコンにカビが生える原因は?掃除方法や予防法の対策を解説!」の記事に詳細が載っていますのでご確認ください。
リモコン及び本体での操作ができない
エアコンの電源がつかないときや、操作ができないときは、リモコンに問題があるか、本体リモコン受信の基盤部分が故障している可能性があります。
まずは、リモコンの電池切れや、リセットボタンを押して動作を確認しましょう。
リモコンが問題ないようであれば、本体の応急運転ボタンを押して動作するかも確認してみます。
応急運転ボタンでもエアコンが動かない場合は、故障による寿命の目安と考えらるでしょう。
エアコンの寿命ではない!ただの不調はどんなとき?
エアコンに異変がある場合に、寿命ではなく単に不調が原因でのサインであるとも考えられます。
不調が原因の場合は、掃除やクリーニング、設定などの調整でエアコンが正常な状態に戻る可能性も高いので、慌てて買い替える必要はありません。
高価な家電であるエアコンの買い替えは家計にも響きますよね。寿命なのか、それともメンテナンス等で直せる不調サインなのかを見極めていきましょう。
- エアコンから出る風が弱くなっている
- エアコン内部から水漏れがしている
- ブレーカーが落ちてしまう
- 運転開始から少し経つと電源が切れる
エアコンから出る風が弱くなっている
購入当初よりもエアコンの風量が弱くなった、風量の設定を最強にしても強くならない…。など、風量にムラがある場合は、汚れやホコリの蓄積で風の通り道が狭まっている可能性があります。
風の吸い込み口やフィルター、ファンが汚れていると風を吸い込めなかったり吐き出しが弱くってしまいます。
定期的なフィルタの掃除やエアコンクリーニングで、ホコリや汚れがたまらないようにしましょう。
お住まいの地域で、近所のおすすめなエアコンクリーニング業者を探したい場合は、「【全国都道府県別】エアコンクリーニングでネット予約可能な最寄りの人気店舗を探す」の記事内で人気のエアコン掃除業者を紹介していますので、こちらも併せてご確認ください。
エアコン内部から水漏れがしている
ある日、急にエアコンから水がしたたり落ち、エアコン直下の家電や家具が水浸しになってしまった…。
エアコンから水漏れがあると、寿命がきたと感じることでしょう。しかし、エアコンの水漏れは適切な対処で改善することが多いです。
まずは、室外機のドレンホースから水が正常に排出されているか、排出口の位置、ホース口の位置などを確認してみましょう。
ゴミが詰まってる場合や、位置が悪くて水が排出されていない場合は、本体に発生した結露が排出されずに、内部から水漏れする状態となります。
また、ドレンホースに問題がない場合は、本体のフィルターが汚れているせいで、急激な温度変化の結露により水がうまく排出されず滴る原因になっている可能性もあります。
掃除をしても水漏れが止まらない場合は、プロの業者にエアコンクリーニングと点検の依頼をしましょう。
エアコンの水漏れに関しては「エアコンの水漏れ原因と対処法!ほぼ自分で直せる!?」の記事に詳細が記載されています。ご興味があればご確認ください。
ブレーカーが落ちてしまう
エアコンの使用時に、電子レンジや電気ケトル、ドライヤーなどを併用しブレイカーが落ちてしまったという経験はありませんか。
契約アンペア以上の電力を使用してしまいブレイカーが落ちることはあります。
しかし、設置直後は問題なく使用できていたのに、最近になってブレイカーが落ちるようになってきた場合は、エアコン本体の接続や不具合が生じている可能性もあります。
メーカーや購入店などに問い合わせてみましょう。
運転開始から少し経つと電源が切れる
大雪が降ったときや、台風で強風が吹き荒れたときなど、エアコンの電源をつけてしばらく経過すると電源が切れてしまうことがあります。
電気系統のトラブルは、寿命が頭をよぎってしまいますよね。
しかし、電源が切れてしまう場合は、室外機の吸い込み口や吹き出し口がふさがっていて空気の吸い込み・排出がうまくいかずショートしている場合があります。
室外機に大雪で雪がつまっていたり、台風の影響で枯れ葉やゴミがつまっていることがありますので、まずは吸い込み口に何かつまっていないか確認しましょう。
普段から室外機のドレンホースと、本体のフィルタ掃除をこまめに行いましょう。
また、エアコン室外機から異音がする場合などは、「エアコンの室外機から音がする!?原因と対処法を追求!!」の記事で原因と対処法を解説していますので、そちらも併せてご確認ください。
エアコンの寿命を延ばす3つの方法
近年の異常気象の影響で、夏は猛暑が増え暑い期間も長引き、冬は寒波が押し寄せ豪雪になることも増えています。
この異常気象の影響により、一年を通じてエアコンを使用する頻度が増えている家庭も多いでしょう。
前述しましたが、エアコンの平均寿命は10年前後で、65.3%が故障による買い替えを行っています。
高額家電であるエアコンの寿命を縮めないように、寿命を延ばす3つの方法をお伝えします。
- 適切な設定と設置…説明書を読み適切な対応を
- 定期的な掃除…こまめな清掃で本体を清潔に保つ
- エアコンクリーニング…汚れ具合と状況で実行判断を
エアコンは使い方や環境で寿命が変わってきますので、耐用年数を縮めないために工夫していきましょう。
適切な設定と設置
エアコンが精密機械であるということを忘れずに、各メーカーの説明書に記載のある適切な設定や設置方法を守るようにしましょう。
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- 温度設定
- 室外機の設定環境の見直し
- 月に一度は運転する
特に大事なポイントの詳細をご紹介していきます。
温度設定
エアコンには、JIS(日本工業規格)が定める標準使用条件があり、各メーカーは標準使用条件の環境を想定して商品を製造しています。
この標準使用条件からはずれた使い方をしていると、寿命を縮めてしまう可能性があります。
室外機の設定環境の見直し
室外機の周辺にはあまり物を置かず、空気がスムーズに循環する環境にしましょう。
物があふれ空気が循環しにくい環境では、室外機に負担がかかってしまいます。
月に一度は運転する
エアコンを使用しない時期でも、月に1度は慣らし運転をしておきましょう。
慣らし運転をすることで、稼働の点検をするとともに、ホコリが過度にたまってしまうのを防ぐことができます。
定期的な掃除
自分でできる範囲の定期的な掃除も、エアコンの寿命を延ばすのに必須といえます。
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- フィルター
- 室外機の清掃
特に汚れやすいフィルターや室外機はこまめな清掃が重要です。
フィルター
エアコンは空気を吸い込んで熱交換を行い空気を排出しますので、放っておくと内部がゴミやホコリまみれになってしまいます。
フィルターがホコリまみれになると、過剰な負荷がエアコンにかかることになり、寿命を縮めることになります。
フィルターを2週間に1回を目安に、ダスターを使用したり、掃除機でホコリを吸い込んだりと、こまめに掃除してあげましょう。
エアコンのフィルター掃除に関しては、「エアコンのフィルター掃除を自分でやる方法を詳しく解説」の記事内で自分でできる掃除方法を紹介していますので、こちらも併せてご確認ください。
室外機の清掃
室外機は屋外におかれていますので、枯れ葉やゴミ、虫の巣などで取り入れ口が詰まりやすくなっています。
1年に1~2回ほど定期的にゴミを取り除いてメンテナンスしてあげましょう。
また、直接日差しがあたっている場合は、市販されている日よけカバーなどを設置すると、エアコンが低電力で稼働し寿命の延命に繋がります。
エアコンの室外機の掃除に関しては、「エアコンクリーニングで室外機掃除も必要?どんな時掃除すべきなのか」の記事内で解説していますので、ご興味があればこちらも併せてご確認くださいね。
エアコンクリーニング
定期的にエアコン内部をクリーニングすることも、寿命を延ばすためにはとても重要です。
- 使用状況や汚れ具合で実施を判断する
- 自分でするのではなくプロの業者に依頼する
しかし、エアコン内部は精密機械が多く、自分での掃除は故障の原因となります。点検も兼ねてプロのエアコンクリーニング業者へ依頼するのがおすすめです。
リビングなど使用頻度が高いエアコンは1年に1回、寝室など使用頻度が低いエアコンは2~3年に1回ほどエアコンクリーニングをするようにしましょう。
定期的なエアコンクリーニングで寿命を延ばそう
定期的なエアコンクリーニングは寿命を延ばすだけではなく、電気代の節約にもなりますので家計の負担軽減につながります。
本体や室外機のこまめな掃除のほかに、エアコンクリーニングによるメンテナンスでエアコンを長く使っていきましょう。
- 電気代の節約になる
- カビや雑菌を掃除できる
- 異臭の予防や解消に
- 異音の予防や解消に
- 寿命が延びて長持ちする
- 故障しにくくなる
電気代の節約はもちろんのこと、カビや雑菌の掃除もしてくれて健康面でも安心ですよね。
クリーニングも掃除もしていないエアコンは、稼働時にホコリやカビを部屋にまき散らしてしまいます。
抵抗力の弱い子供や高齢者がいる家庭はとくに、定期的なエアコンクリーニングでお部屋の空気を清潔に保ちましょう。
エアコンクリーニングのメリットに関しましては「エアコンクリーニングのメリットは?実はこんなに多かった!」の記事でもご紹介していますのでご参照ください。
買い替えとエアコンクリーニングはどちらが安い?
結論から言いますと、定期的なエアコンクリーニングをしてエアコンの寿命を延ばすことが価格面で最も経済的であると考えられます。
最新型のエアコンは多機能・高機能で値段も10万円を超えるものもあります。
エアコンの買い替えは、本体価格のほかに設置費用などもかかる場合があり、家計の出費にダメージを与えますよね。
故障した際の修理代もばかになりませんので、定期的にエアコンクリーニングをしてエアコンをメンテナンスしましょう。
コロナ禍でのリモートワークの増加や、近年の異常気象による気温の変化で、エアコンの使用率は年々あがってきています。エアコン使用率の上昇に伴い、エアコンクリーニング需要も拡大し、業者が増えサービスの認知度も高まってきました。
現在は、業者間による価格競争が起こり、各種キャンペーンなども増え、以前よりも依頼しやすい金額になっていますね。
最新の業者の割引情報は「【最新】エアコンクリーニングの割引クーポンやキャンペーン比較」に記載がありますのでこちらもご参照ください。
実際にプロに依頼した体験談
実際にカジメモ編集部スタッフが自宅に業者を呼んでエアコンクリーニングをしてもらった体験談を一部レビューします。
作業の流れを見ていきましょう。
作業の流れ
当日スタッフが到着後に、作業内容の説明があり、掃除に使用する脚立や高圧洗浄機などの道具をブルーシートの上に置いていきます。
まずは、エアコンの外せるパーツを分解していきます。
素人だとどこまで分解していいか分からず時間もかかってしまいますが、プロは鮮やかな手つきでスピーディに分解していきます。
分解して外した部品を浴室にもっていき、ブラシなどで丁寧に洗浄していきます。
洗浄の際には、プロ仕様の洗剤を使ってくれるので、家庭では落とせない汚れもキレイにしてくれます。
次に、エアコン本体や壁・床などに養生をして、寝具や家具に汚水やホコリがつかないようにしてくれます。
養生作業は素人がやると時間がかかったりうまくできない場合がありますが、プロはスムーズに養生していきます。
養生作業が完了したら、高圧洗浄機を使いエアコン内部の汚れやホコリ、カビを落としていきます。
高圧洗浄機などの道具を家庭で揃えるのはなかなか大変ですし、素人が扱うのは難しいのでプロの腕前はありがたいですね。
最後に部品を組み立てて、エアコンの動作確認をしたらクリーニングが完了となります。
非常にスピーディかつ丁寧で、作業時間60分があっという間に感じました。
短時間の作業で終了するのも嬉しいものですよね。
まとめ:エアコンの寿命を延ばして経済的に使用していこう!
今回の記事では、エアコンの寿命や買い替えの前兆サイン、寿命を延ばす3つの方法などをご紹介してきましたがいかがでしたでしょうか。
定期的なエアコンクリーニングとこまめな清掃で、エアコンの寿命は延ばすことができます。
また、エアコンクリーニングをすることで、電気代の節約にもなりますし、お部屋の空気を清潔に保ち、家族の健康にもつながるでしょう。
現在は、ハウスクリーニング需要が高まり、業界内の価格競争で安価にプロにエアコンクリーニングを依頼することができるようになっています。
どの業者に依頼するかお悩みの場合は、「【最新】エアコン掃除業者比較!おすすめランキング&割引情報」の記事に業者の比較やおすすめの記載がありますので、こちらも併せてご覧くださいね。